学会の趣旨

小児がんの治療の進歩により、多くの子どもたちが治癒するようになったが、治療に伴う苦痛、治療中の学校教育、治療終了後の晩期合併症など、多くの問題がある。また死の転帰をとるこどもも存在し、その看護は他の種々の専門職との協働と高度の知識、技術を要するものである。さらに、小児がんに対する一般の人々の理解は十分でなく、社会に対する啓発活動も重要である。

これらのことに鑑み、日本小児がん看護学会は2002年度の設立以来、看護職の研鑽の場として、研究会・研修会の開催、学会誌およびニュースレターの発行、ホームページの開設などの事業を行ってきた。現在、会員数は600名を超え、その活動を一層充実させて会員に研鑽の機会を提供し、かつ一般の人々が広く小児がんのこどもと家族に対する理解を深め、こどもの健康維持・増進に関心を深めるための事業を行っていくために法人化を行ったものである。