利益相反に関する内規

特定非営利活動法人日本小児がん看護学会 利益相反マネジメントの指針

1.利益相反マネジメントに関する基本的な考えと本指針の目的

特定非営利活動法人日本小児がん看護学会(以下、「本学会」)は、こどもが小児がんの治療中、そして治療後も、自分らしい人生を歩んでいくことささえるために、小児がん看護に関する実践、教育及び研究の発展と向上に努めることを目的としている。

研究活動では、企業・法人組織、営利を目的とする団体等との産学連携が行われることも少なくない。そこで本指針は、本学会における研究活動、教育活動、学術集会、刊行物等に関連して生じる利益相反(conflict of interest、以下、COI)の適切な管理、学会活動の公平性・中立性・透明性の確保を通じ、本学会の活動を積極的に推進するとともに、社会的責務を果たすために定めるものである。

 

2.COIマネジメントの対象者

1)学会役員(理事長、副理事長、理事、監事)、各種委員、評議員

2)学術集会会長、学術集会企画委員

3)論文投稿者および共著者

4)学術集会、研修会等の発表者、講演者

5)その他、本学会が必要と認めたもの

6)1)〜4)と生計を一つにする申告者の配偶者

※3)4)5)については、正会員、非会員問わず申告するものとする。

 

3.COIの対象となる活動

本学会が行うすべての事業活動を対象とする。特に、本学会が発行する学術誌への投稿、ならびに学術集会、本学会が主催する研修会および関連する講演会等での発表・講演では、本指針を遵守することが求められる。

 

4.COIを申告すべき事項

1)経済的な利益相反

(1)企業・法人組織、営利を目的とする団体の役員、雇用職、社員などへの就任

(2)企業の株の保有

(3)企業・法人組織や営利を目的とした団体からの特許権などの使用料

(4)企業・法人組織や営利を目的とした団体からの講演料等

(5)企業・法人組織や営利を目的とした団体がパンフレットなどの執筆に際して支払った原稿料

(6)企業・法人組織や営利を目的とした団体からが提供する研究費(受託研究、共同研究、寄付金など)

(7)企業・法人組織や営利を目的とした団体が提供する寄付講座に所属している場合

(8)その他の(1)〜(7)に含まれない報酬(研究とは関係ない無関係な旅行、贈答品等)

(9)配偶者の上記(1)〜(8)においては、対象者が申告を行う。

2)1)に含まれない利益相反

個人的な利害関係が生じうるような状態にある場合

 

5.COIとの関係で回避すべき事項

研究と学会活動の成果物等の公表は、純粋に科学的な根拠と判断、あるいは公共の利益に基づいて行われるべきである。対象者は、小児がん看護研究の成果とその解釈といった公表内容について、資金提供者・企業の恣意的な意図に影響されてはならず、また、影響が避けられないような契約を資金的強者などと締結してはならない。

 

6.COI申告の実施方法と各種委員会での対応

1)学会役員(理事長、副理事長、理事、監事)、各種委員、評議員

(1)就任時およびその後に年に1回ずつ決められた時期にCOI委員会に申告する。

(2)任期中に新たなCOI状態が発生した場合は、その都度速やかにCOI委員会に修正申告する。

(3)学会役員等が学会運営・活動のために業者を選定する等の重大な意思決定を行う場合に申告する。

2)学術集会会長、学術集会企画委員

(1)就任時およびその後に年に1回ずつ決められた時期にCOI委員会に申告する。

(2)任期中に新たなCOI状態が発生した場合は、その都度速やかにCOI委員会に修正申告する。

3)論文投稿者および共著者

(1)本学会が発行する学会誌等への投稿際し、論文投稿者及び共著者は、著者ごとに、論文に関連する企業・団体等とのCOI状態について論文投稿時に申告する。また、本学会誌「小児がん看護」投稿規定を参考に、その内容を論文中に明記する。

(2)編集委員会委員長は、学会誌などの刊行物で研究成果論文等が発表される場合には、その実施が本指針に沿ったものであることを検証し、本指針に反する演題については発表を差し止めるなどの措置を講ずることができる。なお、措置の際には、本指針「9.COI自己申告内容に疑義が生じた場合の対応」に準じて対応する。

4)学術集会、研修会等の発表者、講演者

(1)学術集会での発表(基調講演・教育講演・特別講演・シンポジウム・口演・ポスター等)および研修会等での発表に際し、発表者および共同発表者は、演題に関する企業・団体等とのCOI状態を所定の様式にしたがって発表時等に開示する。

(2)企業や営利団体が主催・共催する研究会、講演会、セミナー(ランチョンセミナー等)等については、座長・司会者も講演者と同様に、演題に関する企業・団体等とのCOI状態を所定の様式にしたがって発表時等に開示する。

(3)学術集会会長・研修会担当委員会の委員長は、発表に際して、その実施が本指針に沿ったものであることを検証し、本指針に反する演題については発表を差し止めるなどの措置を講ずることができる。なお、措置の際には、本指針「9.COI自己申告内容に疑義が生じた場合の対応」に準じて対応する。

5)その他、本学会が必要と認めたもの

(1)本学会に関連するその他の活動においても、担当者のCOI状態を記したCOI自己申告書を、COI委員会に提出、あるいは発表時にCOI状態を開示する。

(2)各委員会が委員ではないものを招聘して活動を行う場合は、委員でない者のCOI自己申告書を、COI委員会に提出する。

 

7.COI申告書の保管・管理

COI自己申告書の保管期間は4年として、学会事務局で保管管理する。学会事務局は理事長およびCOI委員会の求めに応じ、その資料を提出する。

なお、COIに関連する個人情報の保護は、本学会「プライバシーポリシー」に準じて行う。

 

8.COI委員会の設置

COI委員会は、理事長、副理事長、学術推進委員会委員長、編集委員会委員長、庶務担当理事とし、理事長が招集する。COI委員会の委員長は、副理事長とする。

 

9.COI自己申告内容に議事が生じた場合

1)議事を発見したものは学会事務局(研修制度委員会兼務)に申し出る。学会事務局は速やかに疑義申し立てがあったことを理事長に報告する。

2)理事長は、COI委員会を招集し、に当該事例に関する検討を諮問する。

3)COI委員会は疑義が生じている当該会員等に対し、十分なヒヤリング等による事実確認を行い、理事長に結果を答申する。

4)理事長はCOI委員会の答申のもとに、理事会で当該事例に関する対応を審議して対応を決定し、当該会員等に通知する。

5)当該会員等が指摘されたCOI状態の説明責任を適切に果たせない場合には、虚偽の内容・程度により、一定期間、次の措置のすべてまたは一部を講じる。

(1)本学会が開催するすべての学術集会、後援会等での発表の禁止

(2)本学会の刊行物等への研究成果等の発表の禁止

(3)本学会の役員、評議員、委員会委員、学術集会会長の就任の禁止及び解任

(4)本学会の資格停止、除名、または入会の禁止

6)COI委員会は、理事会で審議し、決定された措置について、当該会員等に対し説明し、通知する。

7)COI自己申告に関する虚偽を指摘された会員等は、理事長に不服申し立てをすることができる。理事長は、これを受理した場合、速やかにCOI委員会に再審査をゆだね、その答申を理事会で協議した上で、その結果を申立者に通知する。

8)研究成果の発表において、本指針の遵守に重大な違反があると判断される時間があった場合には、理事会での協議を経て、速やかに社会に対して説明責任を果たす。

 

10.細則の制定

本学会は、本指針を運用するために必要な細則を制定することができる。

 

11.指針の改正

本指針は、社会的な要因や産学連携に関する法令等の改正、整備ならびに医療及び研究を運諸条件に適合させるために、定期的に見直しを行い、改正することができる。

本指針の改正は、COI委員会での審議を経て、理事会の承認をもって行う。

 

附則

本指針は、2026年3月11日より施行する。ただし、2026年7月1日から本格施行とし、それまでは試行期間とする。

 

特定非営利活動法人日本小児がん看護学会 利益相反マネジメントの指針細則

1.本細則の目的

本細則は、特定非営利活動法人日本小児がん看護学会(以下、本学会)の「特定非営利活動法人日本小児がん看護学会 利益相反マネジメントの指針」の実施に関する取り扱いについて定める。

 

2.COIを申告すべき事項と基準

1)企業・法人組織、営利を目的とする団体の役員、顧問職

1つの企業・団体からの報酬が年間100万円以上の場合

2)企業の株の保有

1つの企業からの年間利益(配当、売却額の総和)が100万円以上、あるいは、当該公開株式の5%以上、未公開株式1株以上、新株予約権1個以上を所有する場合

3)企業・法人組織や営利を目的とした団体からの特許権など

使用料が100万円以上の場合

4)企業・法人組織や営利を目的とした団体からの講演料等

1つの企業・団体からの合計が年間50万円以上の場合

5)企業・法人組織や営利を目的とした団体がパンフレットなどの執筆に際して支払った原稿料

50万円以上の場合

6)企業・法人組織や営利を目的とした団体からが提供する研究費

1つの研究に対して支払われた総額が年間200万円以上の場合

7)企業・法人組織や営利を目的とした団体が提供する寄付講座に所属している場合

8)その他の(1)〜(7)に含まれない報酬(研究とは関係ない無関係な旅行、贈答品等)

1つの企業・法人組織・団体からの合計が年間10万円以上の場合

 

3.COI申告書の管理

1)本学会指針および本細則に基づいて提出されたCOI申告書の保管期間は4年とし、学会事務局で管理保管する。COI申告書は原則部会秘とする。保管期間を経過した後は、理事長あるいはCOI委員会委員長の監視下において速やかに削除・廃棄される。ただし、削除・廃棄することが適当でないと理事会が認めた場合2は、必要な期間を定めて削除・廃棄を保留できる。

2)COI申告書の内容は、本指針に定められた事項を処理するために、COI委員会および理事会において必要に応じて利用できるものとする。

 

4.不服申し立てへの対応

「本指針9.COI自己申告内容に疑義が生じた場合の対応」における当該会員等からの不服申し立ては、阻止に関する通告があった30日以内に本人が理事長宛に請求することができる。不服申し立ては2回を限度とする。

 

5.細則の改定

本細則は、COI委員会の審議を経て、理事会の承認をもって改定することができる。

 

 附則

本細則は、2026年3月11日より施行する。ただし、2026年7月1日から本格施行とし、それまでは試行期間とする。