事業年度の変更・「日本小児がん看護学会認定 小児がん看護師」制度の改定について


会員の皆様

 錦秋の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素は学会活動にご協力いただき、厚く御礼申し上げます。

 9月30日(土)の総会にて、会計・事業年度の変更と、「日本小児がん看護学会認定 小児がん看護師」制度の改定が承認されましたので、ご報告させていただきます。

1.会計・事業年度の変更

 2024年度より、会計・事業年度が、4月から翌年3月になります。移行期間である2024年度は、2024年1月~2025年3月までの15か月とします。2024年度の期間が長くなることで会計・事業年度内の管理費は高くなりますが、繰越金で賄います。また、学術集会の回数、学会誌の発行回数などは例年と同様であるため、2024年度の年会費に変更はございません。

 また、今まで学術集会の場で総会を開催していたため、総会の開催が年度の終盤の時期になっていました。事業・決算のタイムリーな報告、予算・事業計画の円滑な検討のため、2024年度からは、5月~6月にオンラインで総会を開催いたします。また、2年ごとに改選される理事・監事の選任は、総会での議決項目であるため、理事の任期を7月~翌年6月に変更します。

2.「日本小児がん看護学会認定 小児がん看護師」制度の改定

 改定後は、研修制度のみとなります。新しい制度では、実践報告書の認定審査を行わないため、「学会認定 小児がん看護師」ではなく、「小児がん看護師」の名称は、実践コース修了者の呼称となります。

 総会でご説明した通り、今回の制度変更の理由は、大きく下記の2点になります。
◇ 看護師に求められる小児がん看護は実践の場によって多様であり、実践の研修がなく報告書のみで審査をする制度の中で、小児がん看護師の実践の質の評価の公平性や、更新時の質の担保が難しい。
◇ e-ラーニングの製作と配信に当たり、2018年~2022年までは、東京大学および日本産業パートナーズ株式会社から財政的な支援を受けた制度であった。当初の見込みと比べて参加者が増えず、現在の参加人数では、収支がマイナスであり、学会本体の予算に大きな影響がある。

 2024年からは、より多くの会員の方、さらには小児がんのこどもと家族に関わる方達が参加しやすい制度に改定いたします。小児がんの病態・治療及び、子どもと家族の療養体験の特徴を理解するためのe-ラーニング【基礎コース】【上級コース(現認定コース)】研修は、会員外にも広く提供します。さらに、本学会の会員かつ看護師のみを対象にした【実践コース】を新しく設計しています。現在、e-ラーニング受講期間や、【(仮)実践コース】の内容を検討しております。【実践コース】は、2024年に開始の方向で準備を進めております。できるだけ早い時期にe-ラーニング【基礎コース】【上級コース】開始いたします。再開の時期が決定次第、ホームページとメーリングリストでお知らせいたします。

 学会としましては、今後も、小児がんのこどもと家族のQOLの向上をめざし、会員の皆様が自己研鑽を継続できる機会を設けてまいります。

2023年10月10日
日本小児がん看護学会理事長 小川純子